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あるスキャンダルの覚え書き [2008年 レビュー]

あるスキャンダルの覚え書き」(2006年イギリス) 監督:リチャード・エアー

 アカデミー女優2人の“シーソーゲーム”が面白いサスペンスの佳作。

 女性高校教師が教え子と関係を持ち、それを老教師に目撃されてしまう、というハナシをジュディ・デンチとケイト・ブランシェットがやる。僕はてっきりヒューマンドラマかと思ったら、実はサスペンス映画ってところがミソ。これはキャスティングでミスリードを狙った演出のひとつかも知れない、と思った。
 実際中盤の55分過ぎまでは淫靡なドラマとして展開しながら、60分に差し掛かる手前から一気にサスペンスに豹変する辺りは絶妙だ。
 しかも上映時間を知って観ていれば、まさに回の決まった野球のシーソーゲームを観るように、あとは結末を想像しつつハラハラするだけ。後半の30分はジュディとケイトの演技もさらに拍車がかかって文句なく素晴らしい。

 この作品はジュディ・デンチだけでも充分に作れたと思う。
 まるで落語を見るように、彼女1人がアップダウンするだけで物語は完成しただろう。実際“シーソーゲーム”と言いながら、ジュディの立場を強くしたり、弱くしたりと、彼女の“形勢”だけで描く部分もあるからだ。
 しかし転じればケイト・ブランシェットがいる。
 僕はこの映画に限って言えば、ジュディよりもむしろケイトに存在感を感じた。彼女の肌の透明感とスレンダーなボディ、そして喪失感をたたえた瞳が、このドラマにリアリティを与えていたと思う。

 エンディング。
 僕はジュディ・デンチ演じた老教師バーバラと、アンソニー・ホプキンスが演じたレクター博士がダブった。観た人たちの中には「オチが読めた」という人もいるだろう。その危険を回避するために余計な“枝葉”を落とした92分という上映時間も潔くて好感が持てる。

 スコッチで口を湿らせながら(出来ればシガーもくゆらせ)、ゆったりとした気分で秋口に観たい大人向けの良質なサスペンス。

あるスキャンダルの覚え書き

あるスキャンダルの覚え書き

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • メディア: DVD

nice!(3)  コメント(8)  トラックバック(1) 
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コメント 8

Sho

実に!面白そうですね!
by Sho (2008-08-28 20:28) 

ken

時間もコンパクトだし、濃厚だし、オススメの1本です。
nice!ありがとうございます。
by ken (2008-08-29 00:37) 

脳外科医

こんにちは。いい映画でした。
この作品のモデルとなった女教師は後日その男子生徒と結婚したと聞きましたが・・・
by 脳外科医 (2008-08-29 09:11) 

ken

うえー、そうなんですか。
やっぱり女性も若い男性がいいってことでしょうかw
nice!ありがとうございます。
by ken (2008-08-29 12:42) 

RUKA

ケイトは良い女優だね~演技上手いしキレイ。
ただ、なかなか生徒と縁を切らないところが、イライラするが(笑)
それが故にだ。怖い良い映画だった。
これは姉がお気に入りだ!!ケイトになりたいそうだ(笑)

by RUKA (2008-09-12 20:27) 

ken

やっぱり若い男と結婚したいってことでしょうか?w
by ken (2008-09-12 20:35) 

**feeling**

若い男子と結婚したいですよ。
女の気持ちの悪い部分をぶった切るように描いたこの作品。
女として鳥肌が立った。
by **feeling** (2008-09-14 21:20) 

ken

40過ぎのオッサンもそれなりにいいぞ~。
nice!ありがとうございます。
by ken (2008-09-14 21:54) 

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