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スパイダーマン2 [2004年 レビュー]

スパイダーマン2」(2004年・アメリカ) 監督:サム・ライミ

 「意外と面白い」という声をあちこちで聞く。
 テレビ朝日の「虎ノ門」、こちとら自腹じゃのコーナーでは蛭子さんが「3回泣けた」と言う。あの、“他人に冷たい”蛭子さんが、だ(笑)。
 そこで昨日は仕事をそこそこに切り上げて六本木ヒルズへ向かう。
 「スパイダーマン2」はたまたまプレミアスクリーンでも上映していた。プレミアはワンドリンクつき、完全指定席、リクライニングシートである。話のタネに大盤振る舞いをすることにした。
 上映開始ギリギリに行ったことと、カップル用に配置されたシートであるために、スクリーンに向かって一番左端の壁側「G-1」か「H-1」の席しか無いとフロントで言われる。しかも「ちょっと斜めになりますがよろしいですか?」とご丁寧に状況説明までしてもらった。
 一瞬躊躇したけれど、まあいいかと思い¥3.000支払う。バーカウンターでドリンクを注文。ビール、ワインなどのアルコール類からソフトドリンクまである。僕はアイスコーヒーを受け取って劇場内へ。意外と狭い。狭いから一番端の席でも、ものすごく斜めから見る、ということにはならない。プレミアスクリーンは前2列目以降ならどこの席でも満足できるはずです。
 なんだか劇場のリポートになってますね(笑)。

 ヒーローモノのストーリーには欠かすことの出来ない「お約束」がある。それは「決して正体を知られてはならない」という主人公の枷だ。
 これは「正体を知られることによって行動の自由が奪われる」という広義だが、スパイダーマンの場合はこれをもっと掘り下げ、「ヒーローの正体を知る人物には危害が及ぶ恐れがある」という点に絞り込んだ。これは前作と本作に共通するストーリーの軸でもある。
 “ヒーローの枷をより具体的にすることで観客の感情移入を容易にする”
 これがサム・ライミ-スパイダーマンの優れたところなのだ。
 今回はこの枷に関して、観ている者の予想を裏切る展開がある。この辺りが「意外と面白かった」という評価を生み出しているのだろう。
 本編は書き込みすぎた台詞のせいで途中テンポがガクっと落ちる。けれどサム・ライミの力で途中からグッと盛り返す。
 「もうスパイダーマンにはならない!」とピーターが心に誓い、自己中心主義に走ったシーンに「明日に向って撃て!」の主題歌でアカデミー賞を受賞した「雨にぬれても」を選曲したのは、なかなかシニカルでいいセンスだと思った。
 なるほど「明日に向って撃て!」はワイルド・バンチの残党が、市民の責任が求められる近代社会から逃げ続ける話。その曲を、「大いなる力」を放棄し責任から逃げようとするピーターの日常生活シーンにBGMとしてかけたのだから、この背景を知っているとちょっと笑える。
 ドック・オックのとぼけた機械がもう少し現実的なものなら、良いドラマとして成立していたような気がします。
 爽快感は若干減ったけど、2作目のほうが圧倒的に面白かったです。


スパイダーマン 2 デラックス・コレクターズ・エディション

スパイダーマン 2 デラックス・コレクターズ・エディション

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • 発売日: 2004/12/03
  • メディア: DVD

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