アイス・キャッスル [2005年 レビュー]
「アイス・キャッスル」(1978年・アメリカ) 主演:リン=ホリー・ジョンソン
僕が20歳までに観た映画の本数はおよそ250本。
その中で忘れられない映画が3本ある。「ビッグ・ウェンズデー」「リトル・モー」そして「アイス・キャッスル」。
今、こうして並べてみるといサーフィン、テニス、フィギュアスケートとずれもスポーツに関わる映画であることに気がついた。面白い。ただそれだけだけどね(笑)。
この250本の中には僕が挙げた3本より世間的評価の高い作品がいくつもあります(そりゃそうだよ)。例えば「狼たちの午後」、「クレイマークレイマー」、「ある愛の詩」、「地獄の黙示録」などなど。じゃあどうして先の3本が忘れえぬ作品になっているのかと言うとハナシは単純。まだ子供だった僕が他のどんな作品よりも大きな感動を受けたということです。
感動のうねりは時間とともに消えるけれど、「感動をした」という事実だけは永遠に記憶に残ります。言い換えれば「何に感動したか忘れたけど、とにかく当時は感動したんだよ」ってこと(笑)…だから、まるで初恋の相手のように忘れられないでいる、ということでもありますね。
今になって振り返ってみればこの3本はいずれも、
「誰の身の上にも起こり得る、けれど極まれでしかない“残酷な現実”に直面し、それを乗り越えようと努力する人々」
を描いている作品であることが判ります。僕にとっては、戦争も、ギャングの派閥抗争も、人生を狂わせる大恋愛も、まだまだ受け止められない年齢だったというわけだ。
当時、映画の感想を綴ったノートに、僕はこんなことを書いていました。
「この映画を観て泣かない人は人間じゃない」と谷水万里子女史が言っていた。僕も同感だ。最高の映画に出会った。
(*ここにある谷水万里子さんとは僕の地元、愛媛県南海放送のアナウンサー。彼女は当時映画に関するラジオ番組をやっていて、僕はその番組の熱心なリスナーだったわけです)
そんなわけで、アイス・キャッスルは僕の青春の思い出に残るベスト作品だったのだけれど、あれから四半世紀を経て観てみると実は全然泣けなかったりするんですよね(笑)。作品が少々古いという理由もあるけれど、作品の粗がいろいろと見えてしまって、確かに初恋の女性と四半世紀ぶりに逢った感じに似ているかもしれない。逢ったことないけど(笑)。
ただ、映画を観ながら「ああ、このポイントでグッと来ちゃったんだな」なんて、当時感動したポイントはきちんと確認できました。そういうことって意外と覚えているもんです。
一番の再確認は、主演のリン=ホリー・ジョンソンに恋したんだろうなってこと。
主演女優に対する入れ込みのドキドキ感がきっと「感情のうねり」も増幅させたんだと思う。だって、今観てもすごく可愛い(笑)。
今回僕は、青春映画というジャンルに分類される映画はいい大人が観るもんじゃない、ってことに気がつきました。「ビッグ・ウエンズデー」も2年位前久しぶりに見たときに、「昔観たときほど面白くない」と思ったもの。
「リトル・モー」は市販化されていないので劇場で観て以来一度も観ていないけれど、もしかしたらこれも40歳を過ぎたオッサンが観るにはちょっと物足りない映画なのかも知れないな。
「アイス・キャッスル」でもっとも優れているのは、マービン・ハムリッシュの音楽。これだけは自信を持ってオススメできます。そういえば当時サントラ盤を買って、長い間愛聴したもんです。悪く言えばこの音楽がなければ、作品全体のクオリティはもう少し低かったかもしれない。








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